› 左官屋の嫁はん日録 › 2011年04月26日

 

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Posted by あしたさぬき.JP at

2011年04月26日

左官職人はホウキまで作ってしまうようです。

ホウキと言っても小っさいホウキなのですが。
今回も左官職人の道具をひとつご紹介しようと思います。

それがこれ↓


「塵箒・ちりぼうき」です。
実はこれも旦那の手作り。




素材は「ススキ」です。
壊れた普通のホウキを解体して作り直したものも混じっていますが。
なんの変哲もない、その辺に自生している、あのススキなんですよ。
厳密に言うとススキなら何でも良いってわけでもないらしいのですが、まぁ田舎なら簡単に入手しやすいものだと思います。


この塵箒の使い方はいたって単純。

土壁を塗った後に、こうやって壁の縁(職人はその部分を塵と呼ぶ)にはみ出してしまった土や漆喰を除くためにあります。
塵の幅に合わせて使い分けします。
先は水に濡らして使います。
水に濡らすためにはバケツが必要。

そこで持ち手の部分に折り曲げた釘を付けてバケツに掛けておけるよう小さな工夫を。

用途は、塵を掃除するのがメイン。
鏝(こて)を洗う時に使用することもあるようですが本当にそれだけ。
用途はシンプルだけれど左官仕事に欠かせない道具のひとつであります。

これも既製品があり、鏝板のときと同じ理由から自作するんだそうですが・・・



なんで旦那はホウキをつくれるのかっ!!


「こんなん作りたいな〜思ったら出来た」



そんなわけあるかー!
そんなんで出来るんやったら誰も苦労せんて(笑)

それでついでに作ってもらった↓

パンくず用のホウキ。
しかしこれは角度と幅がイマイチだったのと、ちょっと強めに触るとポキポキ折れてしまうのであまり使用しておらず。
台所の片隅の飾りになっています。

嫁「これもススキ?」

旦那「これは〜そのへんの草」

そら折れるわ(笑)
やはりススキが弾力があって良いのでしょうかね。

旦那が手作りが好きだというのもあるのですが、こだわる(←ここ大事)左官職人は塵箒も自作するものなのだそうな。
  


Posted by 嫁はん at 20:55Comments(3)左官あれこれ