2013年03月13日
土壁の修復in漆の家
昨日、男木島の漆の家で、漆工さんと土壁修復のワークショップを行いました。
そのときの様子を今日の朝日新聞で紹介されています。
良かったら見てくださいね。
(朝日新聞のHPに記事の掲載がありました)
倉庫の土壁の一部が、雨ざらしだったため、かなり崩れており“木舞(こまい)”が見えていたうえ、風化も進んでいました。使えない木舞は取り除き修復しておきました。
土壁造りには骨組みになる木舞の頑丈さも大切です。
今回ワークショップで使用する材料です。
内容は荒壁用の土に土佐漆喰を混ぜ強度を持たせています。
(※荒壁というのは、田舎でよく見られる納屋なんかに塗りっぱなしにされ藁が見えてる、あの壁のことです)
そしてよく見ると白い欠片が。
漆の家の落ちかけていた古い漆喰の壁を修復したときに出たものを砕いて混ぜました。再利用です。
before
after
うっかり逆から撮影してますが見違えるように綺麗になりました。
剥離しかけていたので何かの拍子に壁が落ちる心配もありません。
材料を泥だんご状にして素手で打ちつける『手打ち』という方法です。
画像からは分かりにくいですが下から上へ“なする”ように付けていきます。けっこう力が要ります。
むかし家が建つとき施主の家族や近所の人が集まり、このように『手打ち』で左官の手伝いをしていたそうです。今ではほとんど見られませんね。
ちょっと鏝も使ってもらいました。
もちろん初めて鏝を握ったのですが、さすが漆工さん手先が器用です。動きにまったく迷いを感じませんでした。
指のあとが良い味出しています。
が、後々のことを考えて最後に左官が鏝でならして出来上がりです。
倉庫の裏側でしたので狭いうえに足元もかなり悪い状況でしたが、なんとか無事におわりました。
皆さま、本当にお疲れさまでした。
最後におまけ。
近くの崩れた空き家の土壁。大きな貝殻の破片が混ざっていました。
島ならではの配合だったのでしょうか。
Posted by 嫁はん at 16:15│Comments(0)
│ワークショップあれこれ
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