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2013年03月14日

漆の家で“漆珈琲”を。

“漆珈琲”って?
土壁修復のワークショップも無事に終わり、帰りの船の時間まで少し余裕があったので漆芸や男木島の話をいくつか伺いました。
漆の家で“漆珈琲”を。
なかでも一番おどろいたのは“漆珈琲”。初耳です。
戦後、コーヒーの代用品として飲まれていたことがあったようです。

岩手県産の漆の実。
漆の家で“漆珈琲”を。
乾燥させた状態だとかぶれる心配はないようです。
漆の実を脱穀し、蝋の部分を取り除いたものを焙煎し、豆(実?)を挽いて煎れたもの。
少しだけご馳走になりました。
漆の家で“漆珈琲”を。
香りは、とても香ばしく「麦茶っぽい?」といった印象なのですが、飲んでみるとちゃんとコーヒーのような、ちょっと強めの酸味と苦味があります。
ストレートでいただきましたが、ミルクを入れても美味しく飲めそうです。

“ハゼ”というウルシ科の植物の花から集めたハチミツは食べたことがありますが、まさか漆の実から飲み物が出来上がるとは。知らないことって本当にたくさんありますね。
ちなみにハゼのハチミツも百花蜜とちがって、ごくわずかなエグみがあるものの独特の風味がして乙ですよ。
まさかこんな珍しいコーヒーが飲めるなんて、とても貴重な体験でした。ごちそうさまです。
この“漆珈琲”は漆の家のカフェにて期間&数量限定で登場予定だそうです。


そして展示されていた讃岐漆芸の5技法の中の二つをご紹介したいと思います。
クリックで大きな画像になります。

『彫漆(ちょうしつ)』
漆の家で“漆珈琲”を。
このなめらなか風合いに引き込まれます。
個人的にはこれがお気に入りです。壁に掛けてぼんやり眺めていたいです。

『蒟醤(きんま)』
漆の家で“漆珈琲”を。
よく見ると植物のような紋が彫られていますが、彫る漆芸家によって一つひとつ異なっているそうです。

今月の20日から瀬戸内国際芸術祭が開催されます。
もし男木島にお立ち寄りの予定の方は、ぜひとも漆の家を覗いてみてください。
漆の家で“漆珈琲”を。



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