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2012年07月30日

スッポンとの出会い。

夏休みが始まる数日前の夕暮れのことです。

「母ちゃん!母ちゃん!おったおったおった!」

スッポンとの出会い。
興奮しきった声とともに玄関を勢いよく開ける音がしました。

「何がおったんよ…」蛇でも居たのかと思いましたが、そのくらいでは私の重たい腰は上がらず。


「スッポンやって!!」


なに、スッポンとな。
これはじっとして居られません。
確認する前から私には太刀打ち出来ないと即座に判断し、主人も呼びます。

こういう不思議な日に限って頼りになるお父さんが早めに帰っているのですから、子どもにとってはすごくラッキーなことですね。
スッポンとの出会い。
居たと言い張る場所は、家からすぐの溝。
溝の底は砂地で、ところどころ雑草が生えていました。

ところが駆けつけてみるとスッポンの姿が見られません。
溝は静まり返っています。
「え、逃げたんじゃないん?」

「絶対それはない!」
言い張ります。
本人曰く、虫取り網で捕獲しようとしたところ、スッポンが大暴れしたので上手くいかず、何処へ逃げるか、どこへ隠れるか見届けてから母たちを呼びに来た。
万が一見失ってはいけないと、虫取り網の柄を目印に刺しておいたと言う。
興奮していたとはいえ、よく判断したよ。

どこだろう、おかしいな、と家族総出で捜索していると水面に鼻の先らしいものがわずかに出ている。

いたぞ、おったぞ!と騒ぐも大人でも虫取り網では力不足。
砂地にうずまったスッポンはびくともしません。
「なんか道具と長靴持って来て」と主人の掛け声。ここぞとばかりに働き出す子どもたち。
いつもそのくらい一つ返事でお手伝いしてもらいたいものですが…。
スッポンとの出会い。
何か道具を、と子どもが何気なくチョイスしたのがこちら。
〝ベタ土〟をすくい上げるときに使う『ヤリ』立派な左官道具です。
今回はスッポンのすくい上げに利用しました。



左官道具『ヤリ』の意外な活躍振りの末、みごとスッポンの捕獲に成功。
スッポンとの出会い。
本物を間近で見たのは家族全員はじめてです。
つるつるというよりも、テラテラしていて、とにかく生臭くてドブ臭い。
見るからに甲羅や皮膚が柔らかそうです。



逃げないように深めのバケツに移しました。
鼻先に棒切れを持っていくと亀とは比べものにならない早さで噛み付こうとします。
また、噛み付く際にパチン!というような音もして素手で触ろうなんて思えません。
スッポンとの出会い。
それで、やっぱりスッポンです。
もちろん“飼う”のではなく“食べる”ですよね。


またスッポン料理を食べるまでをレポートしたいと思います。


タグ :スッポン

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